台風と雨の匂い (#423)
台風は良い。ワクワクするからだ。
「明日の学校は休みだヤッター」となる立場でも年齢でもなくなってしまったのだけれど、それでも台風はワクワクする。
あの、異様に強い風と情緒不安定な降水がもたらすちょっとした非日常感が好きなのだ。
こんなことを言うと、農作物が云々で不謹慎、とか、
土砂崩れで人が危険な目にあって云々、とか、
そういう指摘があるかもしれないが、今年の夏はカルピスのキウイ味が出ないことに比べれば大したことではない。クソが。
ところでこの「台風良いよね」って気持ちがどれほど世間一般に一般的な感情なのか僕は測りかねているところがある。
分かりますかね、みんな、どう? 最近どう?
ぼく的には「焚き火を眺めている感覚」に近いものがある気がして、焚き火を眺めるのはみんな好きだよね? ここまでは大丈夫? どう? ここから? それともここから?
台風の話に戻して、あの雨足が地面に白い模様を描く感じ、伝わってますかね、あれがポイント高い。
そういえば高校の頃(陸上部だった)は競技場のトラックがそんなポイント高い感じに雨足で真っ白な中走ったりしてたなとふと懐古的な気分になったり、雨を例に匂いは記憶との結びつきが強いような気がするのだ。
そして何よりも、今日こうして家の外に出なかったことが圧倒的に肯定されているような気分になるのが素晴らしい。
引き籠もると決めた日の雨の音ほど精神が安らぐものは無いのだから。
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