今さらファイアパンチを読む男 (#473)
ジャンプ連載の『チェンソーマン』がおもしろいので、前作の『ファイアパンチ』を読んだ。今さらかよ!(さまぁ~ず三村)
1話がバズったときはアクション漫画のような印象だったのだけれど、
だんだん神と宗教、罪と罰、愛とは、みたいなテーマが浮かび上がってきて、
最終的には重めの小説を読んだような感覚になる作品だった。
エンタメに特化した漫画も楽しいけれど、このファイアパンチのように表現欲を詰め込んだような漫画は得られるものがなんだか大きい気がして良い。読むと疲れる。
内容は、再生能力の主人公が炎の能力の悪いやつに村ごと焼かれて、炎上ボディのまま復讐を誓う、みたいな話。
やたらと再生能力者ばっかり出てくる点と、連載だから仕方がないけれどストーリーがかなり荒削りな点には目をつぶるとして……
(スーリャって何だったん?)
作品の根底にある、神の存在を問い続ける要素や、キャラクターそれぞれが意思を持って動いている人間なのだと思わせる描写が印象に残った。
あとはその意思だったり思考だったりが必ず誰かから誰かへの影響で繋がっていることとか。
有り体に言えば人間は1人で生きているワケではないのだ、ということだったり。
逆にこの人全然ファイアパンチはしないので、ファイアパンチを求めている人は『デモンズプラン』を読んでください。
コメント投稿