THE FIRST SLAM DUNK の感想 (#593)
というわけで、まだ観ていない人は何か情報に触れる前に自分で観たほうが良い。
つまりこれ以降の文章は映画スラダンを観た人、もしくはファスト映画を楽しむタイプのカスの皆さんしか読んでいない想定になります。
いやあ、どう???
まずは僕の正直な感想を書きましょう、クソ映画です。けれど感極まって泣いたよ僕は。
この2つが両立する作品なんて他は『ラブデスター』しか知らない。
クソだったところ
僕は別に宮城に設定が追加されたこととか、それがつまんない「悲しい過去」だとか、そういう部分がクソだと思っているわけではないのだ。まあそれはそれでアレだけれど。
とにかくこの映画、映画の文法で作られていない感が凄い。
試合が盛り上がる度に別のシーンに飛んで熱を冷ましてくるし、BGMも変だし、試合終盤のテンポもパッとしない。
最近『すずめの戸締まり』『RRR』と映画らしい映画を観たばかりだからこそ、何の含意もないカットとか作品を貫くテーマの無さが目についてしまう。
そもそも漫画『スラムダンク』に大層なテーマなど無いと僕は思っているから、ただスポーツのアツさを描いた山王戦と宮城パートの断裂がすごい。ミスマッチが河田と宮城ぐらいある。
中学三井の髪型はBlu-ray版でちゃんと丸くなりますか???
それでもスラムダンクは神
山王戦が超クオリティの映像で観られる、これが全てだ。
これだけでこの映画が作られた価値があるし、別に2回観たって3回観たって良い。原作の山王戦はもう何回読んだか分からないワケだし。
GCアニメーションの技術が本当に凄くて、お世辞抜きにイノタケ先生の絵が動いている。
ゴリはデカいし沢北は上手い、三井はクソ点獲ってるのに空気。安西先生は丸い。
とにかく山王戦なんだよ、2022年に山王戦なんだよ……
全セリフ、全シーンに胸がアツくなる。河田が桜木をマークするシーンですら泣ける。
もう映画の功績とか関係なくとにかくスラムダンクという作品がどれだけ凄いのかという話になる。スラムダンクは神。
スラムダンクは神
過去の大名作をこうして掘り起こすことには色んな意見があるだろうけれど、何よりもスラムダンクという作品のパワーをまた感じることができて純粋にめちゃくちゃ嬉しかった。
(僕だって世代じゃないけれど)古い作品だと敬遠していた層や少年漫画を読まない層にもこの作品が届けば大成功だろうと思う。キャスティングやアーティストの選び方にもそれをすごく感じる。
スラムダンクは神、そして『THE FIRST SLAM DUNK』は最高のクソ映画だ。
コメント投稿