いきなりシドニーに行くという選択肢 その1 (#611)
「GWは出勤になりそうだからそのつもりで」
今年に入ってから何度か聞いていたこのフレーズを、僕はバカ正直に信じていた。
せっかく連休かもしれないけれど、事前に知らされていればまあ気落ちもない。
もっと混まないスケジュールに代休でも貰おう、これが社会というものだ。そんなことを考えていたのである。
「お客さんうまくいってないから来週出る必要なくなったわ(笑)」
……僕はまだ社会を分かっていなかった。
というわけで、いきなり巨大連休がカレンダーに出現、喜ぶどころか白紙の予定をどうするんだと僕は静かにキレるのでした。
皆さんは南半球ですか???
土曜に航空券を取って水曜の朝にはシドニーにいる、あまり私を怒らせない方が良い。
ところでシドニーの知識は全然ない。地球の歩き方を買ったのに、機内では『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』をずっと読んでいた。
井上尚弥の強さだけがインプットされた状態で小雨降る空港に降り立ち、「オーストラリアって雨降ることあるんだ」と思った。
初手、水族館。
オーストラリアといえば海にも力を入れていることでお馴染みなので、さぞ凄いものが見られるだろうと期待が膨らむね。
結論から言うとめちゃくちゃ普通で曖昧になる。たぶん日本が世界で1番水族館に狂っているので、エイもペンギンも海のトンネルもどこかで見た感じになってしまう。
口がモチャっとしたサメ(誰も足を止めない)とかを見ましょう。
気を取り直してオに行く。
途中で雨が止んで嘘みたいな虹が見られるのでオペラハウスはおすすめです。ヒマワキシティみたいだね。
1日目の夜は安めの宿を取ったら完全に無人のホテルで、疲れていたのに部屋のナンバーロックが開かなくて本当に厳しい気持ちになった。
Booking.comのチャットで文句を言いまくるも10分間隔でしか返信がない。一体なんなんだとGoogleレビューの星1を眺めていたら「ロックは連打すると開く」という怪情報を発見、8回目くらいで開いて世界の広さを思い知った。
南半球でも信じるべきはGoogleレビューなんだよね。
締め出されるのが怖すぎて夕飯に出ずに就寝、これが旅行だよ。
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