村上春樹の主人公になりたい (#367)
今、『羊をめぐる冒険』を読んでいて、久しぶりに村上春樹の本なワケです。
村上春樹の小説を読んでいると、だいたいの主人公が共通して、
「ビールを美味しそうに飲む・すぐ女の子と寝る・休日の朝を有意義に使う」
みたいな性質を持っているのだけれど、僕はそのどれもが苦手なので正直すごく羨ましいというか、あんな世捨て人みたいな語り口のくせに人生結構楽しそうだなあと思うわけで。
『羊をめぐる冒険』でも、主人公は事あるごとにビールを飲んでいて、それがすごく美味しそうに見える。
でも実際ぼくはビールの味を知っているし、でもそこまで美味しいとも思えなかったし、
つまり何が言いたいのかというと、僕もカッコよくビールを飲みたいのだ。
カッコよくビールを飲むのだったら、ジョッキはダメだ。ジョッキは何というか、上品とは言い難いというか、半沢直樹役の俳優の笑顔が脳裏に浮かぶからダメだ。
カッコよくビールを飲むならグラス、グラスと相場が決まっている。
グラスでビールを飲むCMを見てご覧なさいよ、ほらエグザイル。エグザイル?だよね?ちょっとグラサンが居なかったら危なかったけど、とにかく半沢直樹に比べて圧倒的にオシャレでカッコイイ。
まだ一口も飲んでないのにこの笑顔、僕もこんな風に美味しそうにビールを飲みたい。半沢直樹に含むところは無いです。
んで、ビールの話は置いておくとして、
村上春樹の主人公的な生き方は難しいと感じる反面、村上春樹の本を読んでいると、どこかいつもより自分の生活がうまく回っているように錯覚するのは僕だけだろうか。
普段飲まないビールを飲んでみようとしたり、(中略)、休日の朝に早起きをしてみようとしたり、初対面の人とフランクに対話できたり、とにかく何か変化を起こしてみたくなるのだ。
「やれやれ。」と僕は呟いた。僕も立派なハルキストってわけだ。
ちなみにこの「ハルキスト」という言葉だけれど、マントルで焼きたいぐらい嫌いです。
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