世の中にはやっていいことと悪いことがあって、ゴールデンカムイを全話無料にするのは完全に犯罪。集英社ってお金が余って仕方ないみたいな感じなの？？？

これを期に樺太編で止まっていた僕のゴールデンカムイも動き出したのだけれど、こんなにおもしろい漫画だったんだな……って複雑な気持ちになっている。

よく聞く言い回しの「人生半分損してる」は誇張だとしても、この作品を毎週の楽しみに生きていれば人生3%ぐらい得してたな〜〜って。

アイヌ文化とか明治の時代考証の取材力が凄いのはもちろん、逆に土方歳三は戊辰戦争で死んでいなかった的なフィクションの部分は史実をガン無視していて、これぞ創作って感じだ。

そういう意味では三国志とか竜馬がゆくと同じカテゴリと言える。言えるか？？？

そもそも作品のテーマが「アイヌが隠した72トンの砂金を探す」っていう、冷静に「72トンの砂金ってなんだよ」みたいな壮大な嘘なのも良い。

最近半分はもう使われていたことが分かってひと安心。いや、36トンの砂金ってなんだよ。

キャラとかギャグのクセが万人向けじゃない的な世論もあって、それは真だと思うのだけれど、メインの「宝探し」や「誰が内通者で、誰が本当に信頼できるか」みたいな要素がこんなにもおもしろいのだからやっぱり全国の図書室に入れるしかない。

ちなみに前述の土方歳三は銀行破りしてまで愛刀をパクったのにめちゃくちゃ銃で撃ってくるのが笑う。銃の前に剣は無力。

そして自然の前に人間は無力。北海道だもんな。

つまり自然を知るアシリパさんが作中最強ってワケ。だいたいそういう漫画です。