業界視聴率100パーセント漫画こと『鵺の陰陽師』 (#602)
絶対にもっと格の高い漫画はいっぱいあるのだけれど、特定の栄養素を満たすことができる作品はなかなか無いんだ。
今僕はアメノフル(全3巻)とかデモンズプラン(全2巻)の話をしています。
この『鵺の陰陽師』をあらすじで紹介すると、
霊感の強い主人公が、入学した高校に住み着いた幻妖(鵺さん)に出会う。
これをきっかけに別の強い幻妖が現れて殺されかけるも、幻妖の力を分けてもらい……
という王道オブ王道の内容に思える。
しかしひとたび漫画を読むとこれが全然おかしい。
能力持ちじゃないモブがパンイチで闘う1話だったり、
転校生が隣の席になってはじめて空席に気づいたり、
妙にへちょいデフォルメ絵だったり……
なんか全体的に……凄いんだ。
王道の漫画がちょっとヘンなのではなくて、ヘンな漫画が王道を演じている。しかし隠しきれない風味が皿いっぱいに盛られている。
勘違いしないで欲しいのは、いわゆるクソ漫画では断じてない。
ちゃんとおもしろいし、ヒロインも全員デカパイだし、テンポ良く話も進んでいる。
しかしいけるかいけないかを考えはじめるととあるコマが脳裏に浮かぶ。いやいけるか…?
ところでこのジャンルの愛好家たちはアンテナが高すぎて、僕がこの文章を書く意味とは状態になっているのもまた事実。業界視聴率100パーセントと言っても過言ではない。
初期の鬼滅も結構この枠だったことを考えると可能性は無限大だ。
鬼滅の骨子は刀とデカパイなので、鵺の陰陽師も実質鬼滅と言える。いやいけるか…?
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